Alex 客車制作記

◆構想
 MunchenからKempten等アルゴイ地方を経由して、リゾート地であるOberstdorf間を運行する
Alexの客車を作って(塗り替えて)みました。
2004年のドイツ旅行で実際に見て、撮影してそのカラーリングがとても気に入りました。
その当時は、塗装や改造で作っちゃう!なんて思ってもいませんでした。
その後、製品化されていない車輌は、改造と塗装変更でモノにしちゃえ!という技を身につけ
てしまったのと、2005年度にFLEISCHMANNからOeBB 2016 "HERKULES"の発売が決定して
から、「よし!いつかは、Alexの客車を作ってみよう!」と思ったのです。
牽引機のSIEMENS dispolok ER20が製品化されなくてもOeBB 2016からER20を作ってしまえ!
という思いもあり種車と資料を集め始めました。幸いにもER20は2006年度限定品ですが、発
売が決定しました。
 
完成予想

http://www.railfaneurope.net/pix/de/private/passenger/alex/pix.html
↑こちらの画像を参考に制作を進めました。

今回作るのは、1等コンパートメント×1両、2等コンパートメント×3両、2等オープン/売店付
き(Alex treff)×1両の計5両。実車と違う部分が数点あるため、Alexタイプということにしまし
た。


◆種車
実車の種車ですが、1等コンパートメントAmは、Avmz111。
2等は、Alex treffも含め元DR Halberstadt客車の Bomz 236 。

模型の種車に使った車輌です。

1等車

ARNOLD 品番 3956 Avmz111.2 1等コンパートメント
この車輌だと、屋根端部が実車と違います。特徴ある屋根の形状を再現するには、Rheingold
セットの車輌を使いたかったのですが、入手できなかったので、Ep.V仕様の製品を利用しまし
た。台車や床板の形状は、Ep.V仕様の製品に近いし・・・。Rheingoldセットの車輌が入手できれ
ば屋根だけ交換する予定です。

2等車/2等 Alextreff

ARNOLD 品番 3232 Bom280 2等コンパートメント。(品番3231のDR仕様も利用しました。)
実車の種車と形式は違うのですが、Halberstadt客車であるこの製品を選択しました。実車との
相違点は、台車と屋根の一部だけのようです。

どちらもARNOLD社製なので、入手は困難になるでしょう。


◆塗装剥離
塗装剥離は、OeBB 1116 264-1 "ROTES KREUZ"と同様に”IPA”ガソリンタンクの水抜き剤を
使いました。剥離には、1ヶ月もかかりました。中性洗剤で洗い自然乾燥を行いました。

Avmz111(写真上)の成型色はクリーム色。
Rheingold用車輌と共通部品であることバレバレですね。

さぁ!塗装開始といきたいところですが、Alextreff用のボディーは、窓埋めが必要になります。


◆Alextreff用ボディーの加工
他の車輌と違って窓埋めが必要になります。プラ板を使う方法は苦手なので、窓ガラスをボデ
ィに接着してエポキシパテで埋める方法をとりました。



どの窓を埋めるのかは、この画像や実車写真で判断してください。

エポキシパテが乾燥したら精密砥石#600で水研ぎし、さらに乾燥させ、溶きパテで修正→精
密砥石#1000で水研ぎしました。
本来ならば、車内を実車同様にオープン仕様にしたかったのですが、部品の構造上断念しま
した。


◆塗装
使った塗料
ベースホワイト1000:下地用
Mr.COLOR #1 白:ボディー
Mr.COLOR #101 スモークグレー:窓ガラス
GM鉄道カラー#9 ねずみ色1号:屋根
GM鉄道カラー#16 青20号:1等車とAlex treff
GM鉄道カラー#18 近鉄ダークブルー:2等車ドア
GM鉄道カラー#24 東武ライトブルー:Alex treff
GM鉄道カラー#35 ダークグレー:ボディー裾、2等車床板と台車
モデラーズB-08 ブライトレッド:1等車ドア、2等車、Alex treff

全てエアブラシによる塗装です。

@ベースホワイト1000で下地塗装→Mr.COLOR #1 白でボディー側面を塗装。

Aドアの塗装。ドア回りをマスキングして塗装。1等車はブライトレッド、Alex treffは東武ライト
ブルー、2等車は近鉄ダークブルーを使用します。妻面のドアも同様です。

B車体の三角形部の塗装。

画像のようにマスキングを行います。Aの角度ですが、1等車は28°、2等車とAlex treffは30°
です。
1等車とAlex treffの売店側は、青20号。2等車とAlex treffの車椅子スペース側は、ブライトレッ
ドを塗装します。1等車は屋根が別パーツとなっているのでボディーに仮組した状態で塗装を行
います。

上から1等車、Alex treff、2等車

C屋根の塗装。↓のようにマスキングを行い、ねずみ色1号を塗装。


D車体裾の塗装、全車ダークグレーを使用。(1等車の裾は床板と一体部品、車体側面部の
み塗装します。)

E2等車、Alex treffの床板と台車の塗装。種車が黒で成型されているのでダークグレーで塗
装。ドアステップの塗装も忘れずに!(1等車の台車はグレーで成型されているので省略。)

台車の塗装

F窓ガラスの裏面からスモークグレーを塗装。数回に分けて濃い目にします。(全車)
この塗装を行うことで、Alex treffの車内を見えにくくすることができますし、実車のイメージによ
り近づけることが可能です。


◆デカール作成と貼付

今回もWAVE社製クリアーデカールとALPS MD1300プリンターで作成。
小さい標記が多いのでマークセッター(接着剤)を併用しました。
貼付が思った以上に大変で、5両で10時間近くかかりました。
デカール貼付終了!完成です。
完成した車輌と各部の詳細は次ページをご覧ください。

完成/見所あれこれ
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